本文へ移動

オール電化の電気代とメリット・デメリット

1.オール電化とは?

基本的な仕組み

オール電化は、住宅の空調や調理、給湯などの設備の熱源をすべて電気に置き換える仕組みです。
環境にも優しく、ガス代をゼロにすることができる取り組みです。
設備機器は主に以下5つの種類があります。

【1】IHクッキングヒーター
ガスコンロの代わりに使われる調理器具で、火を使わず電気抵抗によって熱を生み出します。
【2】エコキュート
深夜電力と外気の熱を利用してお湯を温める給湯システムです。ガスや灯油を使わずに電気を使います。
【3】電気温水器
電力のみでお湯を沸かす給湯システムで、エネルギー効率はエコキュートより劣りますが、価格は比較的安めです。
【4】床暖房
床下に熱源を設置して床全体を暖める暖房システムで、エコキュートと連結させることで無駄なく床を暖めることができます。
【5】蓄熱ヒーター
夜間の割安な深夜電力を使い、保温素材を熱しておき、昼間に部屋を暖める新しいオール電化暖房器具です。

オール電化とガス併用型の違いについて

【1】オール電化
エネルギー源を電気だけでまかなう住宅のことを指します。
キッチン、給湯、暖房、照明、動力など、すべての設備に電気を使用します。
エコキュート(省エネ電気給湯機)やIHクッキングヒーターなどが典型的なオール電化住宅の設備です。

【2】ガス併用型(オールガス)
エネルギー源に電気とガスを併用する住宅のことを指します。
キッチンと給湯、暖房のエネルギー源がガスで、照明や動力には電気を使用します。
ガスコンロやガス給湯器を使う場合が多いです。
オール電化は光熱費を抑えやすく、IHクッキングヒーターなどの安全性や便利さがあります。一方、ガス併用型は直火で調理できる利点や停電時にも調理が可能な点があります。

電気代が高い理由

寒冷地の影響

<暖房設備の必要性>
寒冷地では、建物を暖かく保つために暖房設備や電気ヒーターなどの暖房が常に必要です。
これらの器具は電力を大量に消費するため、電気代が高くなります。

<温水の必要性>
お風呂や洗面所で温水を使用する機会が増えますが、寒冷な場所では水を温めるのに通常よりも多くのエネルギーが必要です。

エネルギー高騰

エネルギー高騰とは、エネルギーの価格が急激に上昇することを指します

>原油価格の変動
原油はエネルギーの主要な源であり、原油価格の上昇はエネルギー価格に直結します。
世界情勢や産油国の政策などが原油価格に影響を与えます。

>燃料費の高騰
東日本大震災以降、日本では原子力発電所の稼働率が低下し、火力発電が電力供給の大部分を占めるようになりました。
火力発電には、石油や天然ガスなどの化石燃料が使用されており、これらの価格上昇が電気代に直結しています。

>再生可能エネルギー発電促進賦課金
再生可能エネルギー発電促進賦課金は、電力会社が再生可能エネルギー電気を買い取る費用を賄うために徴収されます。
この賦課金は、電気の使用者から広く集められ、再エネ賦課金として知られています。
再生可能エネルギーで発電された電気は、日々使う電気の一部として供給されているため、再エネ賦課金は、毎月の電気料金とあわせて支払われています。

再生可能エネルギーの導入が進む一方で、そのコストが高いこともエネルギー価格を押し上げています。

再生可能エネルギーとは
使い続けてもなくならないエネルギーで、太陽光や風力、水力、バイオマス、地熱などが含まれます。これらは「再生可能」と呼ばれる理由は、使うよりも早く再生(つくりなおす)できるからです。再生可能エネルギーは、発電や熱利用の際にほとんど二酸化炭素(CO₂)を出さないため、地球温暖化を防ぐために大切な役割を果たしています

参考サイト
>省エネキッズシティ|資源エネルギー庁

機器の古さと消費電力の差

オール電化住宅で電気代が高騰する主な要因は、古い機器を使用し続けているためです。
初期の機器は効率が低く、最新の機器と比較すると電気代が圧倒的に増えてしまいます。
これらの機器を最新機器にすることで、大幅な電気代削減が期待できます。

ここで一言
耐用年数に応じて冷暖房効率は悪くなってきますので、お客様から取り換え希望のご相談をいただくこともあります。
その上、灯油を使った機器から電気を使う暖房効率の良い機器へ取り換えるご相談をいただく機会も増えました。

節約のポイント

使用量を抑える

電気の使用量を減らすことで、電気代を下げることができます。
電力量料金単価は、電気を使った分だけかかる料金を、使用量に応じて三段階に分けたものです。

第一段階料金 ~120kWhまで
第二段階料金 120~300kWh
第三段階料金 301kWh以上

電気の使用量が増えるのに比例して、1kWhあたりの電力量料金単価も高くなるため、電気を使うほど電気料金も高額になります。

なお、電気料金は「基本料金 + (単価 × 使用量)」という計算式で算出されるため、単価と使用量の両方を意識して節約しましょう。

待機電力の節約

待機電力を使わないようにしましょう。一般家庭の待機電力は電気代の約10%を占めています。
スイッチ付き省エネ延長コードを使用したり、ブレーカーを落とすなどの方法で待機電力を削減できます。

夜間電力を活用

オール電化向けのプランは夜間の電気料金が安い特徴があります。
夜間の時間帯は、家庭で使用するすべての電気に「安い深夜料金単価」が適用されます。
エコキュートや食器乾燥機などの消費電力が大きい家電を夜間に使うことで、電気代を節約できます。

タイマー機能を活用

タイマー機能を設定して、電気を安い時間帯に使用しましょう。
家電ごとにタイマーを設定することで、深夜時間の間に電気を使うように工夫できます。
これらの方法を組み合わせて、オール電化の電気代を上手に節約しましょう。
<参考情報> 上越市内にお住いの5人家族宅の1か月ごとの電気代例

オール電化のメリット

安全性が高い

【1】火を使わない調理器具
オール電化の場合、調理器具であるIHクッキングヒーターは電磁線の働きで加熱します。火を一切使わないため、コンロからの出火というリスクが最小限に抑えられます。
IHクッキングヒーターは火を使わず調理できるため、調理中に衣服やカーテンなどに着火する危険もありません。さらに、電源スイッチ自動OFF機能やこげつき防止機能、グリル高温自動OFF機能などが備わっているため、事故を未然に防いでくれます。
炎が発生しないIHクッキングヒーターなら、料理本を置いて調理することも可能です。天板が平らなので、高温になった油の鍋も素早く安全に移動させることができます。

【2】災害時の復旧が早い
オール電化は貯湯タンクにためていた水を一時的に利用できるため、断水の時でも被害を最小限に抑えることができます。
長時間停電になることは稀なケースですが、停電時にも電気のほうが復旧も早いため、日常生活に柔軟に対応できます。調理やお風呂、冷暖房など生活に欠かせないことがすぐにできるので、安心です。

【3】火事になりにくい
オール電化の場合、給湯でも調理でも火を一切使わないため、火事になりにくいメリットがあります。
IHクッキングヒーターは火を使わず調理できるため、調理中に衣服やカーテンなどに着火する危険もありません。毎日安全に調理できるのは、オール電化の持つ大きなメリットです。

ここで一言
ご高齢の方がお住いの住宅で、安全面を考えて検討されるお客様が増えています。
本人よりもご家族様からのご相談が多くあります。

オール電化は、これらの安全性の観点から選ばれることが多く、家庭での利用において安心感を提供しています。

ガス工事費が不要

ガス併用型と比較して、新築の場合はオール電化であればガスの配管工事が不要です。
初期の工事費が安く済むことがあります。

オール電化のデメリット

停電時の影響

停電が起きた場合、オール電化ではすべての家電が使用不可になります。
対策として、卓上コンロやモバイルバッテリーを持っておくと便利です。

初期工事費用が高額

ガス併用型と比較して、オール電化の設備機器代は高いことがあります。
工事費は同じか逆に少し安い場合もありますが、設備機器の価格を考慮する必要があります。
ただし、ランニングコストを見ていくと最終的にはお得に利用いただける場合があるようです。
オール電化は環境に配慮した選択肢であり、安全性や初期工事費を考慮しながら検討することが大切です。自分のライフスタイルや予算に合った選択をしましょう。
●有限会社 南波工務店
〒942-0261
新潟県上越市三和区末野新田
1657-1
TEL:025-532-2652
FAX:025-532-2724

■建設業許可(般-23)第20066
・建築一般/設計/施工
・内外装リフォーム
・エクステリア工事
・各種設備工事
・耐震改修工事
お客様が安心して暮らせる、
そんな『家づくり』を
目指しています。
 
TOPへ戻る